『なぜ関数プログラミングは重要か』という記事を読んでSchemeに興味を持ってから、SICPがプログラミングの知識の宝庫だということにたどり着いて読み進めている。
しかし、最近、プログラミング関係の文書を見ると胃が痛くなるのに気がついた。なんか別の新しい空気を吸いたくなってきて、本屋に行こうと思ったが、本棚に積読していた『あなたが、年収1000万円稼げない理由。』 田中和彦著 幻冬舎新書を見つけた。 きつい題名の割には、気持ちの中にすっと入ってくる内容でリフレッシュできた。30分のタイマーをかけて速読の練習のつもりで読んでいたら、タイマーのベルが鳴る頃には3分の2ほど読み進めていた。自分の気持ちとぴったり合っていたので、受容の仕方が早かったせいだろう。 本の中にあった、人材派遣会社でウェブのクリエーターと企業との間をとりもつコーディネータの仕事をしていた女性の記事が印象に残った。この女性は、コーディネータの仕事をしているうちに、仕事を受けるクリエータの気持ちと、仕事を頼む企業が望むクリエータの条件がよくわかるようになった。そうしたら、ある日、自分が企業に望まれるようなクリエータになればいいと気がついたそうだ。そこで会社を退職してウェブクリエータの学校へ通い、苦労して卒業すると自分のいた会社にクリエータとして登録したらしい。その後はとんとん拍子で最終的にはハントされて大きな会社のウェブマスターを務めるようになり、年収も最初の倍以上になった。 この女性がクリエータと企業の間を取り持つうちに、自分がクリエータになればいいのではないかと思い付いた視点の移動が面白かった。 実は、独学で速読をやっていて成績が伸びずあきらめていたのだが、次男が暇そうにしていたので速読の学校に通うよう勧めたら、いったその日に速度が2倍になってしまった。それで、なんでそうなったのか聞いてみたところ、本の内容を読もうと思わずに、とにかく広い視野ではっきりと見えるように心がけるとよいと教えてくれた。全く初めての本ではつい読もうとしてしまうので、何回か読んで頭に入っている本を使うと効果的なのだそうだ。 これも、意識の焦点を「読む」ことから「見る」ことへと変えている。 違う分野の本を読んだことで、また、SICPに戻る元気が出てきたような気がする。疲れたときは、視点をずらしてリフレッシュすることが大切なようだ。
by tnomura9
| 2008-03-14 23:45
| 考えるということ
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