種と類

種とはものまたは概念だ、類とは共通する性質を持った種をまとめる概念だ。「チワワは犬である」と言うときのチワワが種で、犬が類だ。また、「犬は動物である。」というときは、犬が種で動物が類だ。このように、犬という概念は種にも類にもなることができる。また、この例でも分かるように文で表現された場合、種は主語に類は述語になる。この種と類の考え方もアリストテレスの発明らしい。

本を読むときに、個々の文を理解するだけでなく種と類の関係がどう現れているかを意識しながら読むと混乱が少ない。たとえば次のような例文の場合、
あるいは高校や大学へ進学するときも、「何のために、何を学びにこの高校(大学)へ行くのか」と考えるより、親に言われたから、友達が行くから、自分の実力で受かるレベルだから、といったような理由で志望校を決めることが多いようです。さらに、就職さえも、自分の人生の大切なステップというよりも、とりあえず入社できるところに、という人が少なくありません。

『計画力を強くする』 加藤昭吉著 より。
「親に言われたから」、「友達が行くから」、「自分の実力で受かるレベルだから」は種だ、これの類は「進学する大学を選ぶ理由」である。ところが、後半を読むと、就職の話がでてくる。つまり、「進学する大学を選ぶ理由」と「就職する会社を選ぶ理由」も種になる。そうするとこれらの種を含む類は「計画性のない選択」ということになり、筆者の意図がここにあったことが分かる。

上の例は簡単なのですぐ分かるが、種と類の錯綜した文章もあり、種と類の関係を意識して読まないと混乱してしまうことがある。同じものが種になったり類になったりするので話がややこしくなるのだ。

錯綜した論理構造は種と類に還元することで頭の中を整理することができる。
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by tnomura9 | 2007-07-08 08:34 | 考えるということ | Comments(2)
Commented by アリストヘレス at 2018-01-23 07:53 x
済みません、上記の「ポチは犬である。」のように、固有名詞で呼ばれる、そのため唯一物である個体でも種と呼べるというのに違和感が有るのですが、アリストテレスはどの書でそのように述べているのでしょうか?
Commented by tnomura9 at 2018-01-23 18:25
アリストヘレスさん、コメントありがとうございました。

種は概念なので「ポチ」のような個体は含まれませんね。「チワワ」に変更しました。
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