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最も効果的な下線のひき方

ずいぶん前から参考書に下線をひく方法をいろいろと工夫していたが満足いくものがなかった。しかし、ついに究極の方法を見つけた。

それは、1段落につき1個だけ技術用語に下線を引くのだ。1段落に1個と技術用語というのがみそだ。

1段落に1個というのは、その段落のキーワードによって段落の内容を要約するという意味がある。その段落には何が書いてあるかを一言で言い表せということだ。

しかし、キーワードだけでは文章の構造を表すこともできないし、全ての重要事項を1個のキーワードだけで済ませるわけがないので不安になるかもしれないが、それは別の方法で補う。

圧倒的に少ない下線の情報量を補うその方法は、そのページを何度も見返すことだ。下線を引いた技術用語でどんなものを思い出すかを再確認しながら、何度もブラウジングするのだ。こまごまと段落に線引きすることでその段落を分析するよりも、ちらっと眺めた技術用語からその段落に何が書いてあったかを思い出せるかどうかを確かめることのほうが大切だ。

もちろん、1回や2回で技術用語に関する内容を思い出せるようにはならない。だから、繰り返さなければならない。2,3回などとけち臭いことを言わず、20回、30回あるいはそれ以上を覚悟しておいたほうがいい。

また、下線を引いた技術用語を眺めながら、その用語について様々な問いかけをする必要がある。この用語はいつ頃作られたのか、この用語はどのような分野に使われているのか、この用語と対照的な用語は何かなど思いつく限りの問いかけをする。そうしてその問いを発するたびにそれに対する答えを調べる。

技術用語をターゲットにするのには意味がある。技術用語は使いまわしがきくのだ。なにかの技術的な文章を読むときも、あるいは自分で何かそのような文章を作成するときも、技術用語の知識は非常に役に立つ。技術用語はその分野の知識のコインのようなものだ。技術用語を習得することには十分に時間をかける価値がある。

要するに学問に王道なし。本当に大切なのは、学習に十分に時間を使うことを覚悟することだ。それから、本に書いてある内容をそのまま覚えることよりも、それが自分の脳の中にどのように組織化されているのかを知ることだ。

by tnomura9 | 2016-07-19 19:05 | 考えるということ | Comments(0)
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