YouTubeの「踊ってみた」動画の大量削除が目立つようになってきている。申し立て者には次のような名前が上がっている。意図は不明だが、著作権侵害の申し立てを大量にするには組織的な行動が必要だろう。
Sony Music Entertainment (Japan) Inc. じる Record Industry Association of Japan Media Interactive Inc altaira perez 徳@メイド長 キング・レコード 踊り手たちが本当に楽しそうに踊っているのを見るのが楽しみだったのだが、残念なことだ。これからどう展開していくのかわからないが、YouTubeから「踊ってみた」の画像が絶滅しないことを祈るばかりだ。 ボーカロイド関係の動画を見るのが楽しいのは、基本的に2次創作、3次創作にたいする著作権の規制が緩やかであることが影響している。誰かが楽曲を発表すると、それにインスピレーションを受けた人たちが、自由に動画を作ったり、踊ってみたりしている。その中で最初の楽曲では気づかれなかったような魅力が発見され、創作が発展していく。それを見るものが楽しいと感じるのは、その創作の喜びを感じることが出来るからだ。 しかし、厳格な著作権の適用はこれらの創作活動を非常に阻害する可能性がある。「踊ってみた」にしても、振り付けをする楽曲まで踊り手が作曲するわけではなく、他の作曲者が作った楽曲に振り付けをすることになるので、ここに厳格な著作権の適用がされたら、全く2次創作を作ることができない。 創作の自由と権利の保護は相反するものとは言わないが、厳格な著作権の主張がせっかく芽生え始めた創作活動の広がりを阻害するのではないかという危惧はあるだろう。 「踊ってみた」の創作活動がどのような経過をとっていくのか、創作の自由と権利保護の緊張関係がどういう展開をしていくのか、どちらの活動が好きか嫌いかは別として、社会学的にも興味深い。 ソフトウウェアに関しては、Richarad Stallman の頑なまでの Free (創作の自由) へのこだわりが、創作活動の楽園を守るためのたのもしい守り神になっている。Haskell にしても、自由に使うことができなければ、おそらくこんなに知られることもなかっただろう。Richard Stallmann の活動が広まったのは歴史の偶然だが、その恩恵ははかりしれない。
by tnomura9
| 2012-05-02 06:14
| ボーカロイド
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