QアンドAで探索する

情報を探索するときはQアンドAで調べていくといい。

例えば今週話題になった多剤耐性菌のNDM-1について調べてみた。

Q1. NDM-1とは何か?
A1. NDM-1は略称で、正式名称はNew Deli metallo-beta-lactamase-1 (ニューデリーメタロラクタマーゼ1)といい、2007年に発見され2008年1月に同定された細菌の新型酵素。強力な多剤耐性菌を作るので恐れられている。この酵素を持つ菌の総称としても用いられている。(Wikipedia ニューデリー・メタロベータラクタマーゼより。)

Q2. なぜ、NDM-1酵素を持つ細菌は抗生物質に多剤耐性になるのか。
A2. 抗生物質に耐性の菌はベータラクタマーゼというベータラクタム系の抗生物質を分解する酵素を持っていて、抗生物質が効かなくなっている。ところが、NDM-1は別名カルバペネマーぜといい、他の耐性菌では分解できないカルバペネムという抗生物質まで分解してしまう。さらに、この酵素を持つ菌は、ベータラクタム系の抗生物質以外の抗生物質にも耐性を示すので、結局ほとんど全ての抗生物質の注射が効かない。

Q3. NDM-1について高い薬剤耐性の他に懸念はあるのか。
A3. NDM-1の遺伝子は、細菌のDNAではなく、プラスミドという細菌本体とは別のDNAにあり、このプラスミドは細菌間に水平伝播する。つまり、細菌から細菌に薬剤耐性が伝播していく可能性がある。一般に抗生物質の耐性菌は細菌そのものの毒性は低いことが多いが、薬剤耐性が強毒菌に水平伝播すると、毒性が強く抗生物質が全く効かない菌が発生する危険性がある。

Q4. NDM-1陽性菌が見つかった地域はどこか。
A4. 最初に発見されたのはインドのニューデリーだった。英国や米国、カナダ、日本でも発見されているがインドからの帰国者である。

Q5. NDM-1に有効な薬剤はあるか。
A5. コリスチンが有効と言われているが、投与したにもかかわらず死亡した例がある。

だんだんスリラーみたいな話になってきたが、面倒になってきたのでここらでやめる。Wikipediaは英語版の方が詳しいようだ。日本語版のリンクからもいろいろ情報が得られる。

要するになんとなく読んでいくより、質問を考えながら読んでいったほうが理解がすすむと言いたかっただけ。考える力を養成しなくてはならないという掛け声は大きいが、具体的にどうするかについての言及はない。単純に、子供たちに質問を作らせて、それに答えさせる訓練をすればいいのではないだろうか。それが行われていないのは、小さい子供から「なぜ」攻撃を受けて困った経験のある大人が、なるだけそういう事態を避けるようにしているように見える。
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by tnomura9 | 2010-09-08 12:35 | 考えるということ | Comments(0)
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