言語化の効用その2

iPod のパズル『Unblock Me』をまだやっているが、だんだんパズルを解くコツを言語化できるようになってきた。

「縦方向のブロックは縦方向のブロックどうし、横方向のプロックは横方向のブロックどうし集めるようにすると答えが見つかりやすい。」、「赤いブロックの進行方向を妨げる縦方向のブロックが2重にあり、同時には移動できないときは、エアロックのように一旦赤いブロックをその二つの縦方向のブロックの間に移動させ、最初のブロックを元の位置に戻してから、次のブロックを開けるとよい。」などだ。他にも文章化は難しいが、単なる動作のイメージとしてではなく、抽象化し概念化された操作のコツもみつけた。

完全に言語化できない状態で、問題を説いていたときはなぜ答えが出たのかという反省ができなかったが、言語化するようになってからは、なぜ答えが出なかったのかや答えが出なかったときにどこに問題があったのかなどの検討ができるようになってきた。必然的に答えに到達するまでの時間もかなり向上している。

言語化しなくても、パズルを解くことはできるが、言語化すれば、なぜ解けたのかというメタ解法てきな検討を行うことができるようになる。「見える化」によって、問題の構造を視覚化することができるが、言語化によって、問題の本質を抽象化することができるようになる。数学の問題でも、単に解ける場合と、どういうテクニックをどういう目的で使ったかという解法の意味を分かって解ける場合の二通りがあるが、後者の場合は問題の解き方の言語化ができているからだ。

問題は解けるが、その意味がさっぱりわからないという場合は、言語化がまだ不十分なのだろう。

話は変わるが、非言語的な推論の種類には2種類ある。ひとつはパターン認識だ。一見乱雑なパターンの中にある規則性を発見する推論。もう一つは、将棋の読みのように、現在の盤面に操作を加えたと仮定してその後にどういう事が起きるかということを推測する推論だ。

この後者の推理力を鍛えるのには、将棋や囲碁が有用だが、もっと構造の単純な、フリーセルやUnblock Meのようなパズルも便利だ。学習に要する時間が短く、操作によって状態を変えていくときの推論の性質を端的に示してくれる。

いずれにせよ、言語化できない推論の性質を知っておくことや、それと言語化された知識との関連性を知ることは大切な事だ。
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by tnomura9 | 2010-08-16 06:20 | 考えるということ | Comments(0)
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