決済用電子マネー

新聞などを見ていると、為替の変動で生産者の企業の収益が大赤字になったりして大変だなと思ったりする。新聞記事では円高だ、円安だと大騒ぎするが、円高のときはドル安で、円安のときはドル高になっているようだ。それならいっその事日本と米国の企業間では決済を円とドル半々で決済すればいいのにと思う。

銀行が電子マネーを発行するが、その実マネーとの交換レートを円とドルのペアに対して固定する。そうすれば円とドルの為替レートの変動を吸収できるのではないだろうか。円とドルの比率を半々にしておけば銀行は為替変動のリスクを取らないで済むし手数料を得ることができる。企業の方も売上から為替変動のリスクを取り除くことができる。

電子マネーの換金が必要なければ、それは一種の通貨として通用する。また、円とドルへの換金はいつでもできるし、円だけ、ドルだけが必要な時はそれらを交換すればいい。ある種の金本位制の通貨のような使い方ができる。

上手い仕組みだと思うのだが、現実はそう甘くないのだろう。

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# by tnomura9 | 2016-11-25 08:21 | 考えるということ | Comments(0)

情報収集のあれこれ

AI を活用しようと思ったら、ネットの情報を自動で収集する方法を知らないといけないと思った。情報収集を自動でできたら、AI が勝手に情報を集めてくれて、勝手にデータベースを構築してくれる。また、情報を電子化しないと AI に活用できない。

そこで、ネット情報の自動収集を解説したリンクをこのページに集めることにする。ブックマークするよりも手前がかかるが、テーマ別にまとめたりコメントを入れたりするのにはこっちのほうが便利だ。

ネット情報の自動収集に関する記事のまとめ




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# by tnomura9 | 2016-11-24 04:11 | 考えるということ | Comments(0)

オープンソースの AI ライブラリ

AI の威力を少し脅威に感じたのでオープンソースで使えるものがないかどうかを探したら、Google の TensorFloor と Preffered Networks 社の Chainer をインストールして動作チェックまでやった記事を見つけた。


どちらも、C++ か Python で動かすらしい。管理人は残念ながらどちらも使えない。Pytnon でも勉強してみようかな。

この記事を書いているときに池上彰の番組で AI の取材映像を放送していたが、学習速度が驚異的で、学習の成果を他のロボットに移植できて、さらに、24時間疲れ知らずに働き、文句も言わない。どの点をとっても人間はかなわない。

AI 時代の生き残りについて真剣に考える必要がある。

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# by tnomura9 | 2016-11-23 22:23 | 考えるということ | Comments(0)

ガストリン

ガストリンは胃酸分泌の主要な生理学的調節因子だ。それはまた胃粘膜の重要な増殖因子でもある。ガストリンは胃粘膜のG細胞で作られる。G細胞は胃の幽門の胃小窩の中にある。ガストリンは胃の壁細胞とECL細胞 (enterocromaffin-like cell) の細胞膜の受容体に結合する。

ガストリンは直鎖ペプチドで、プレプロホルモンとして翻訳される。プレプロホルモンは翻訳後切断を受けてC末端の配列が同じファミリーのペプチドになる。血液中を循環しているペプチドのうち最も多いのは gastrin-34 ("big-gastrin") だが、生理活性が最も強いのは最も小さいペプチド (gastrin-17 または minigastrin) である。さらに、C末端の5つのペプチド (pentagastrin) だけでも最大の活性が保たれている。この5つのC末端のアミノ酸の配列はコレシストキニンのC末端の配列と同じである。この事はガストリンとコレシストキニンの作用がオーバーラップしていることを示している。

ガストリン受容体はコレシストキニン受容体の一つでCCK−B受容体と呼ばれているものと同じものだ。この受容体はG蛋白受容体でガストリンが結合すると、細胞内のカルシウムイオンが増加し、それがプロテインキナーゼCを活性化し、イノシトールリン酸を生成する。

Dvorak 配列で入力していて息切れがしたのでここらでやめるが、種を明かすと米国のコロラド州立大学の


Gastrin の記事を翻訳してみたのだ。ガストリンについて興味が沸いてググってみたのだが、やさしすぎたり専門的過ぎたりで、なかなかこれという記事が見つからなかったので試しに gastrin で検索したら引っかかってきた。良質のサイトのありがたみを感じる。

最近の AI の進化は凄まじいようで、何十万という文献を読みこなして目的の情報を検索してくる。個人の人間では到底太刀打ちできない。AI の力を少数の企業や政府が独占するような事態にでもなったらどうしようと考えるのは考え過ぎだろうか。

AI に人間が負けないようにするには、また、知的作業においても人間の自由を守るためには、人間に優しい情報源がたくさん必要なのではないだろうか。


追記

上の記事で翻訳していなかった残りの部分に AI を応用したとの噂の Google 翻訳をかけてみた。もちろんあれれなところもあるがかなり読みやすくなっている。英文の資料を利用するのが随分楽になりそうだ。これからいろんな所で、ますます AI との付き合い方を考えていかないといけなくなるだろう。

Control and Physiologic Effects of Gastrin

The primary stimulus for secretion of gastrin is the presence of certain foodstuffs, especially peptides, certain amino acids and calcium, in the gastric lumen. Also, as yet unidentified compounds in coffee, wine and beer are potent stimulants for gastrin secretion. Secretion of this hormone is inhibited when the lumenal pH of the stomach becomes very low (less than about 3).

Gastrin appears to have at least two major effects on gastrointestinal function:

Stimulation of gastric acid secretion: Gastrin receptors are found on parietal cells, and binding of gastrin, along with histamine and acetylcholine, leads to fully-stimulated acid secretion by those cells. Canine parietal cells have roughly 44,000 gastrin receptors each, and in that species, it has been demonstrated that immunoneutralization of gastrin blocks secretion of acid in response to intragastric administration of peptides. Enterochromaffin-like (ECL) cells also bear gastrin receptors, and recent evidence indicates that this cell may be the most important target of gastrin with regard to regulating acid secretion. Stimulation of ECL cells by gastrin leads to histamine release, and histamine binding to H2 receptors on parietal cells is necessary for full-blown acid secretion.
Promotion of gastric mucosal growth: Gastrin clearly has the ability to stimulate many aspects of mucosal development and growth in the stomach. Treatment with gastrin stimulates DNA, RNA and protein synthesis in gastric mucosa and increases the number of parietal cellsAnother observation supporting this function is that humans with hypergastrinemia (abnormally high blood levels of gastrin) consistently show gastric mucosal hypertrophy.
In addition to parietal and ECL cell targets, gastrin also stimulates pancreatic acinar cells via binding to cholecystokinin receptors, and gastrin receptors have been demonstratede on certain populations of gastric smooth muscle cells, supporting pharmacologic studies that demonstrate a role for gastrin in regulating gastric motility.

Disease States

Excessive secretion of gastrin, or hypergastrinemia, is a well-recognized cause of a severe disease known as Zollinger-Ellison syndrome, which is seen at low frequency in man and dogs. The hallmark of this disease is gastric and duodenal ulceration due to excessive and unregulated secretion of gastric acid. Most commonly, hypergastrinemia is the result of gastrin-secreting tumors (gastrinomas), which develop in the pancreas or duodenum.

ガストリンの制御と生理学的効果

ガストリンの分泌のための主な刺激は、特定の食料品、特にペプチド、特定のアミノ酸およびカルシウムが胃内腔に存在することである。また、コーヒー、ワイン、ビールの未同定化合物は、ガストリン分泌の強力な刺激薬です。このホルモンの分泌は、胃の内腔pHが非常に低く(約3未満)なったときに抑制される。

ガストリンは、胃腸機能に少なくとも2つの主要な効果を有すると思われる:

胃酸分泌の刺激:ガストリン受容体は壁細胞に存在し、ガストリンとヒスタミンおよびアセチルコリンとの結合は、それらの細胞による完全に刺激された酸分泌をもたらす。イヌ頭頂細胞は、それぞれ約44,000のガストリン受容体を有し、その種において、ガストリンの免疫中和は、ペプチドの胃内投与に応答する酸分泌をブロックすることが実証されている。 Enterochromaffin様(ECL)細胞もガストリン受容体を有しており、最近の証拠によれば、この細胞は酸分泌の調節に関してガストリンの最も重要な標的である可能性があることが示されている。ガストリンによるECL細胞の刺激は、ヒスタミン遊離をもたらし、壁細胞上のH2受容体へのヒスタミン結合は、完全な酸分泌に必要である。
胃粘膜増殖の促進:ガストリンは、粘膜の発達および胃の成長の多くの局面を刺激する能力を有することは明らかである。ガストリンによる治療は、胃粘膜におけるDNA、RNAおよびタンパク質合成を刺激し、壁細胞の数を増加させる。この機能を支持する別の観察は、高ガストリン血症(異常に高い血中ガストリンレベル)を有するヒトが一貫して胃粘膜肥大を示すことである。
さらに、ガストリンは、壁細胞およびECL細胞標的に加えて、コレシストキニン受容体への結合を介して膵臓腺房細胞を刺激し、ガストリン受容体は、胃平滑筋細胞の特定の集団において実証されている。

病状

ガストリンの過度の分泌または高ガストリン血症は、ゾリンジャーエリソン症候群として知られる重篤な疾患のよく知られた原因であり、ヒトおよびイヌにおいて低頻度で見られる。この病気の特徴は、胃酸の過剰分泌および調節されていない分泌に起因する胃および十二指腸潰瘍である。最も一般的には、高ガストリン血症は、膵臓または十二指腸に発生するガストリン分泌腫瘍(ガストリノーマ)の結果である。


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# by tnomura9 | 2016-11-22 02:09 | 考えるということ | Comments(0)

極楽浄土

最近は「踊ってみた」をほとんど見なくなっていたのだけれど ....


見慣れないステップが魅力的だ。再生回数も600万回以上。


これも ....


それと、これ



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# by tnomura9 | 2016-11-20 20:15 | ボーカロイド | Comments(0)

脾臓

門脈系の解剖図を見ていてふと思った。脾臓の血液は全てが脾静脈を通って肝臓に送られるのだから、脾臓は小腸などと同じような消化器官なのではないだろうか。

小腸と違って体外との接触はないから、栄養源は血液そのものだ。血液の液状の部分はそのまま体を巡ればいいから、栄養源は血球だ。古くなった血球成分から鉄分などの栄養素をリサイクルしているのではないだろうか。

脾臓は白脾髄と赤脾髄に分かれていて、役割が異なっている。白脾髄ではリンパ球が作られ、そのリンパ球がさらに抗体を産生している。赤脾髄にはたくさんの食細胞がいて、血液中のウィルスや細菌や、古くなった赤血球を処理している。

しかし、感染防御や解毒などの仕事を請け負うためには、脾臓の場所は少々不便なところにある。血液はその一部だけが脾動脈を通じて脾臓に流れ込むからだ。感染防御や解毒などの全身に影響のある問題を処理するのは、全身の血液が集まる肺や肝臓の方がふさわしいだろう。肝臓は強力な解毒作用をもっているし、肺の役目も酸素と二酸化炭素の交換だけではないだろう。

そのためか脾臓を取ってしまっても、ひとは普通に生活できる。感染防御のような大切な機能は全身で持っていてそれらが脾臓の働きを代償するらしい。ただし、脾臓のない人は感染症にかかったとき敗血症性ショックのような重篤な状態になりやすいので、異常に重篤な感染症を診たら摘脾の既往がないかどうかを頭のすみにおいておいたほうがいい。

脾臓から出る脾静脈は名前こそ脾臓の名前がついているが、その大半は膵臓のど真ん中を走っている。従って、ここはインスリンの幹線道路になっているに違いない。内分泌の教科書にはホルモンは血液中に分泌されるとあっさり書いてあるが、その血液がどこを通ってどこへ流れていくのかという情報は結構大切なのではないだろうか。

脾臓のことをあれこれ考えながらとりとめのない文章になってしまったが、知っていると思っていたことでもちょっと考えると不思議に思うことが結構あるものだ。

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# by tnomura9 | 2016-11-20 08:25 | 考えるということ | Comments(0)

判断力

判断力とは物事を正しく認識し評価する能力のことだが、残念ながら、そうやって判断して決断したことに対する判断力を人間は持ち合わせていない。自分の判断が正しかったかどうかは結果を見なければ分からないからだ。しかも、判断が間違っていたときは手遅れのことが多いので恐ろしい。

しかし、毎回正しい判断ができるという確率が非常に低いということは、サイコロの目の1を10回続けて出す確率が6分の1の10乗という途方もなく小さい数字になることからもわかる。

したがって、最善の判断をしたときでも、その判断が誤っていたときへの対応策であるプランBや、C、D ... を持っていないと危なっかしい。Plan-Do-See という計画、実行、評価のサイクルが必要な所以だ。

ところが、この Plan-Do-See のサイクルを意識していたら安全かというとそうでもない。それは、このサイクルの評価も判断であるので、間違った判断が紛れ込むかもしれないのだ。

例えば、短期的には失敗に見えても、長期的には大成功する判断もあるだろう。このときには軌道修正することによって逆に大きな損失を被るかもしれない。

結局のところ、判断の連鎖はいずれ失敗するものだと考えたほうが正しいのかもしれない。

だが、経済活動全体を考えると事情が少し違ってくる。誤った判断をした会社が市場から消える一方で、正しい判断をする振興の会社が台頭するからだ。このような市場の新陳代謝が健全に行われていれば、市場全体としては安定的に発展していく可能性がある。

ただし、これは市場に多様性が存在できる場合に限る。所得格差によって市場を支配する少数の大資本家と市場に参戦できない大多数の労働者が発生するというようなバイアスがかかってくると、市場の多様性が失われて市場全体に破滅的な変化が起きるかもしれない。

こう考えると、国の経済活動を健全に保つための方策が分かる。それは、市場の多様性を涵養することだ。具体的には中小企業を育てることだ。大企業による下請け化や、資本家による過度の配当の要求から中小企業を守り、育つべき企業は育ち、退場すべき企業は退場するような新陳代謝の活発な市場を作り上げるのだ。

貧困対策は社会の安定を担保するためには喫緊の課題だが、それに加えて市場に新たに参入する意欲と能力のある人々を育てることが大切だ。起業するというとハイテクのベンチャー企業を想像しがちだが、パキスタンのマイクロファイナンスのように、貧困層と思われていた人に小額の投資という呼び水を与えることで目覚ましい企業活動を引き出す例もある。硬直化した国家の経済にほんの少しの水やりをすることで、柔軟で多様性に富んだ強靭な市場を作り出すことができるはずだ。

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# by tnomura9 | 2016-11-17 05:40 | 考えるということ | Comments(0)

メキシコ移民の強制送還

トランプ次期大統領はメキシコとの国境に塀を建設し、大量の移民を送り返すと言っているが、そのことによってメキシコの政情不安定が起きて強力な反米政権が生まれたときのコストについて考慮しているのだろうか。メキシコがロシアや中国と友好関係を結び、これらの国の軍隊やミサイルが米国本土に向けて置かれるような事態になったとしたらそれらに対抗するための軍事費や社会不安に対処するための費用について考えたことがあるのだろうか。

日本から軍隊を引き上げると言っているが、日本という前線基地を失い、日本という高度な技術国家が中国に飲み込まれ西太平洋に中国が進出するような事態になったとき、米国本土の安全をどうやって担保するのだろうか。

利益至上主義のエゴイズム経済学の最大の欠点は、その視野の狭さだ。世界は貨幣経済の力だけで成り立っているのではなく宗教のような人間の信条という形のないものを含めて、複雑な力動の相互作用で成り立っている。その世界に利潤の最大化だけしか見ないで切り込んでいったら、その判断によって引き起こされる連鎖反応を予測もできないし、対処することもできないだろう。

トランプ大統領が変ることができなければ、トランプ大統領を選んだ米国国民と世界に甚大な被害を及ぼすだろう。

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# by tnomura9 | 2016-11-15 08:18 | 考えるということ | Comments(0)

非貨幣経済 その2

所得格差の現況は貨幣経済、特にお金がお金を生む金融市場の行き過ぎた発達ではないかと思ったのでそれに対するアンチテーゼとして非貨幣経済ということばを使ったつもりだったのだが、既に概念として流布していたようだ。


貨幣経済の利点は、本来多様である生産物や価値観を貨幣に換算することによって抽象化し、互いの交換を容易にしたことだ。これによって様々な経済活動が標準化されその相互作用が円滑に行われるようになる。しかしながら、それゆえに逆に全てのものが貨幣価値で評価されるようになり、生産物の本来の価値が評価されなくなってしまう。絵画はその芸術性よりも価格が何百万円であるかで評価されるようになる。

そのこと自体は問題はないが、貨幣にはもう1つの顔がある。それは、貨幣を通じての支配だ。貨幣は様々な必需品と交換されるため、人々の生活の全てが貨幣に依存するようになってしまっている。そのため資本家は貨幣によって容易に他の人の労働力や、ある意味人生そのものをも支配できることになる。そのため社会が、貨幣によって支配される大多数の人々と、その人達を貨幣によって支配する少数の資本家に二極化していくのは当然の流れだ。

しかし、この傾向は結局社会全体のシステムの機能不全を起こし、最悪社会全体の混乱と崩壊につながっていく可能性がある。この社会全体の崩壊を防ぐための方策は支配するものの側に委ねられているが、歴史を見ると彼らはその土壇場までそれが起きることを予見できないことが多い。トランプ大統領も盲人を手引する盲人でなければいいのだが。

ICT の発達とともに現れてきた非貨幣的な価値に重きを置く考え方は、貨幣経済の欠点を補うために現れたわけではないが、貨幣経済のいびつさに光を当て、それが不可避的に崩壊へと向かう流れを変えてくれるかもしれない。


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# by tnomura9 | 2016-11-14 23:32 | 考えるということ | Comments(0)

非貨幣経済

資本主義の必然的結果である所得格差の原因は貨幣経済だ。

貨幣経済の社会では、物、労働力、工芸、知識などが全て換金される。このような社会では、お金を持っていれば買えないものはない。また、金融などお金がお金を生む仕組みも現れてくる。世の中の全てのものがお金に替えられるのでお金を稼ぐのが上手い所へはお金が集まり、そうでないところからは出ていくばかりで少なっていく。聖書の「おおよそ多く持っているものには更に与えられ、持っていないものは持っているものまで取り上げられるだろう。」という言葉の通りだ。

貨幣経済は便利なものだが、しかし、全てのものがお金に替えられる過程で抜け落ちてしまうものがある。それは物そのものの価値だ。形の歪な人参や手仕事の刺繍のついたハンカチは値段がついても二束三文だろう。しかし、人参はカレーにしたら素晴らしく美味しいし、素朴な味わいのハンカチは心を和ませるだろう。だが、それらが商品として値踏みされるときにその価値は無に等しいものになってしまう。

要は、これらの物を貨幣を介さないで物々交換してしまえる仕組みがあればいいのだ。例えば、物々交換しかできないフリーマーケットを開催して、換金化によって価値が抜け落ちてしまう物どうしをその本来の価値を保ったまま交換するのだ。お金が産んだお金に生活までも奪われてしまわないためのささやかな工夫だ。また、フリーマーケットでなくても非貨幣経済を実現する非メインストリームの経済の仕組みを工夫することはできるような気がする。

GNU や Linux のようなオープンソースの活動も貨幣経済から独立したサブストリームの経済活動の一つではないだろうか。そこではソフトウェアの開発の報酬はお金ではなく、そのような開発に自分も参画できたという満足感だ。貨幣価値とは違う価値基準で運営されており、それが成功している。

また、近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方良しも短期的な利益より信用を重んじる考え方で利益至上主義とは一線を画している。

クラウドファンディングもそうだ。不特定多数の人の少額の投資を受けることができるために創業者は投資家による支配を受けずに自由に製品開発を行うことができる。そこで重要視されるのは投資が利潤を生むかではなく、開発者と製品に対する投資家の信頼だ。

むき出しの資本主義がエゴイズムの経済学だとすると、これらは非エゴイズムの経済学と言えるだろう。トランプ大統領によって米国がエゴイズムの経済学を推し進めるなら、日本は非エゴイズムの経済学でその荒波を乗り切るという方法も取れるのではないだろうか。

生物の生態系でも多様性を失ったシステムは機能しなくなる。アダム・スミスの「神の手」にも需要と供給以外に産業における多様性がまだ十分に機能していたのではないだろうか。しかし、貨幣経済が他を駆逐してしまったときに「神の手」がもはや機能しないという事態にならないだろうか。

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# by tnomura9 | 2016-11-13 08:27 | 考えるということ | Comments(0)