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側座核

エイメン博士、ラウス博士共著 脳画像で見る「うつ」と「不安」の仕組み 花風社、によると、大脳基底核に問題があると次のような症状がでてくる。

  • 不安になる
  • パニック発作が起きる
  • 不安が身体の感覚になって現れる
  • とにかく最悪の事態を予想しがちになる
  • 人と対立するような状況を避けて通ろうとする
  • 筋肉が張る
  • 震え
  • 細かい動きがうまくできない
  • 頭痛
  • やる気がわかない、または過剰

大脳基底核の活動が過剰な人の SPECT を見ると、それは線条体の場所と一致するようだ。線条体は中脳の黒質緻密層からドーパミンを分泌する線維をうけ、淡蒼球と黒質網状部に GABA を分泌する抑制線維を送る。淡蒼球と黒質網状部からは、上丘、橋脚被蓋核、延髄網様核などに GABA 性の抑制線維をおくる。つまり二重の抑制経路があるため、線条体の興奮が複雑な運動を誘発するのである。

黒質のニューロンが変性して線条体のドーパミンが不足するとパーキンソン病になる。体が硬くなり、姿勢が猫背になり、歩幅が小さくなってチョコチョコという歩行しかできない。また、歩き出そうと思ってもなかなか一歩が踏み出せないし、歩き始めると曲がったり止まったりすることが難しい。また、押されると姿勢をすぐには変えることができないので転んでしまう。また、小刻みに手が震えたりする。

不安が強い場合体が硬直したり、手が震えたりするが、パーキンソン病の症状とにていないこともない。しかし、パーキンソン病の人が強い不安感を持ち続けることはないし、不安神経症の人がパーキンソン症状を起こすわけでもない。

SPECT で見られる線条体の過剰な活動が不安感と直接結びついているわけではないのではないだろうか。脳のドーパミンを分泌する神経は黒質以外に中脳の腹側被蓋野がある、ここの神経細胞は側座核に軸策を送っている。側座核は動物が快感を感じるときの中枢と考えられている。意欲や不安といった情動はこの経路のドーパミン線維の活動と関係があるのではないだろうか、線状体の活動過剰は何らかの形で腹側被蓋野のドーパミン線維の活動と平行しているだけなのではないかと思う。
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by tnomura9 | 2005-06-28 07:48 | 脳の話 | Comments(2)

無題

昨日突然に友人が亡くなった。

そう付き合いがあったわけではないが、彼との対話を思い出すと、ひしひしと彼の家族に対する愛情の深さを感じることができる。

彼の家族は彼ともう話すことはできない。しかし、実際は家族のひとりひとりの記憶の中に鮮明に彼は生きているのだ。家族が思い出そうとしさえすれば、彼が、今も生きていることを感じ取ることができるだろう。

しかし、家族の誰も、しばらくは彼のことをはっきりと思い出そうとはしないだろう。思い出すのが、辛すぎる。彼は、家族の心の中にちゃんと生きているのに、家族の心は死んでいる。

彼と家族と、いったいどちらが生きているのだろう。

思い出を作らなくては。愛するものとのたわいないやり取りも心に刻むのだ。そうすれば、愛する人と永遠に生きることができる。
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by tnomura9 | 2005-06-27 21:45 | 心の話 | Comments(0)

思い出

昨日のテレビでコンピュータのカーソルを脳波で動かす実験を放送していた。

被験者は脳波のたくさん付いた帽子を頭から被り、モニターの画面を見つめる。そうして、自転車に乗っているときの状態を思い出すことによって、モニターのカーソルをターゲットのところへ持っていくように要求される。

誰にでもできるということで、撮影スタッフの一人が被験者になった。最初は、うまくいかなかったが次第にターゲットに当てることができるようになった。ところが、そのうち、そのスタッフの表情が変わり、なにか遠くを眺めているような表情になった。そうしているうちに、突然涙を流し始めたのだ。

理由を聞いてみると、カーソルを動かそうとして自転車に乗れるようになったときのことを思い出そうとしたら、お母さんと一緒に自転車の練習をしていたときの記憶がありありと思い出されたというのだ。日ごろすっかり忘れていた記憶が、鮮明なイメージでよみがえったのだという。

過去のことは過ぎ去ったこととして脳の中からも消え去ったようにみえる。しかし、それは消え去ったのではなく、無意識の中で今も生き生きと体験されているのかもしれない。思い出そうとする努力でその生き生きとした過去の体験が意識上に蘇ったのだろう。

人間の心は複雑で自分でも思いもかけない行動をとったりすることがあるが、それはこういう過去の体験がまだ心の中では生きていることからくるのかもしれない。

そう考えるといま経験していることもおろそかにはできない。それは、消え去ってしまうのではなく生きている限り脳のなかに生き生きと残っているかもしれないからだ。
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by tnomura9 | 2005-06-26 19:46 | 脳の話 | Comments(0)

扁桃体

校内暴力にしても、家庭内暴力にしても、それは「キレる」という言葉に特徴的に表されるように、突発的な怒りが発端となっている。そのような人の SPECT に見られる側頭葉の機能不全はエイメン博士の本に掲載されている図を見る限りは、扁桃体がその責任部位のようだ。

扁桃体は側頭葉の先端部の皮質下にあるアーモンド形の神経細胞の集まりである。そこは情動的な記憶を司る中枢神経だと考えられている。扁桃体は、臭いの中枢である嗅球や、情動や記憶の中枢である大脳辺縁系、自律神経やホルモンと関係の深い視床下部などと密接な連絡を持っている。猫のこの部分を電気刺激すると、怒りの表情をするし、両側の扁桃体を取り去った猿は恐怖心をなくして、平気で蛇を触ったりする。

また、この扁桃体とそれに隣接する海馬は側頭葉てんかんの好発部位でもある。そうすると、「キレる」という突発的な怒りは一種のてんかん発作とも考えられないことはない。したがって、テグレトール、デパケン、リボトリールなど側頭葉てんかんに有効な薬剤が突発的な怒りをコントロールできるというのはありえることである。

パキシルのようなセロトニンの再取り込みを抑制する抗不安薬は脳幹部の縫線核の末端から放出されたセロトニンの働きを強める働きがある。この薬はおおむね患者の不安感や抑うつ感を取り去り、積極性を与える働きがあるが、ときに、突発的な暴力を誘発することがある。背側縫線核からは扁桃体に軸策が連絡しているので、この経路によって扁桃体の機能異常が起こって突発的な怒りを発生させるのかもしれない。したがって、突発的な怒りと抑うつ状態を両方持っている患者の場合はパキシルと同時に抗てんかん薬の処方が必要なのではないだろうか。

また、パキシルとリボトリール、それにドーパミンの作用を増強するドグマチールの組み合わせは社会恐怖症に非常に有効らしい。怒りも恐怖も危険に対する態度という意味では共通するものがある。突発的な暴力も、引きこもりも、そのメカニズムは非常に似ているのではないだろうか。それに、近年のADHDや不登校の生徒やニートの多さは、背後に何か生物学的な原因があるのではないだろうかと思わせる。社会が小家族性になっただけでこのように情動の病気で悩む人が増えたとは思えないのだ。環境ホルモンのような薬剤が、日常的に摂取する食物に紛れ込んでいるためということは考えられないだろうか。
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by tnomura9 | 2005-06-24 22:39 | 脳の話 | Comments(0)

家族への暴力

昨日、福岡市のマンションで兄から殴られ、のこぎりで切りつけられた中学3年生の弟が包丁で兄を刺し殺していた。

凄惨な家族に対する暴力が報道されるたびに、加害者やその関係者を非難するコメントが報道される。しかし、倫理観とか人間関係の環境とは別に、このような人は脳に障害を抱えているかも知れないのだ。本人も暴力を振るいたくないのに振るってしまう可能性も考えなくてはならない。

伴侶や親や子に対する家庭内暴力の場合、暴力を振るった後でひどく後悔し、泣きながら謝るという現象が見られるという。振るいたくない暴力を振るってしまったのかもしれないのだ。かっとなって暴力を振るう人の SPECT  を見ると左の側頭葉の機能が過剰だったり、低下していたりする。このような人に抗てんかん薬を投与すると暴力が収まるらしい。

最近、SPECT、PET、fMRI、光トポグラフィーなど脳の機能を観察することのできる装置が発達してきている。これらの機械を活用することで、このような犯罪を犯した人たちを倫理や心理学的観点からだけではなく、生物学的な観点から理解し、したくない暴力をしないで済むように治療できる可能性があるのだ。
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by tnomura9 | 2005-06-24 07:46 | 脳の話 | Comments(2)

ハイブリッド車

トヨタの新型ハイブリッド車が元気がいいようだ。

プリウスも走りがぜんぜん違うし、ハリアーにいたっては加速性能がポルシェを凌ぐということだ。何にも知らないで新型ハリアーに乗り換えた知人が走行性能に驚いていた。あっという間に時速80kmまで加速してしまうらしい。

カタログを見るとエリーカに使われているようなインホイールモータが利用されている。完全電気自動車になるのも間近なのではないかと思わせる仕様だ。電気自動車の静音性と加速性能を楽しめるのもそう遠くはないのではないだろうか。電気自動車が本格的に普及するとエネルギーの供給システムがかなり変わってくるだろう。都会でもきれいな空気が吸える時代がやってくるかもしれない。新エネルギーへの移行は大変な作業だと思うが是非やりとげて欲しいと思う。

そこで勝手に宣伝、

その走り、未来。

ポルシェを超えた車、

トヨタ ハリアー。

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by tnomura9 | 2005-06-23 07:27 | 話のネタ | Comments(0)

www.brainplace.com

このごろ Daniel G. Amen 博士の本を立て続けに読んでいる。

博士の研究によると、今まで人に暴力を振るいやすいなど性格異常者とみなされていた人の脳を、SPECT で画像診断すると脳の障害の場所が特定されるのだ。そうして、その障害の部位に応じた治療によって、実際に、感情や行動の異常が改善されている。たとえば、暴力的な行動に走りやすい人は、左の側頭葉の機能低下によることが多く、抗てんかん薬で暴力的な傾向を改善することができる。さらに症状が改善したとき、脳の状態も改善していることが SPECT で確認できるのだ。

人と接触する機会が多いと、いろいろな人に出会うことがある。自己中心的な人、人の話を聞かない人、落ち着きのない人、約束をすぐ忘れる人、同じ話を繰り返す人、頑固で支配的な人、悲観的な人、パニック発作を起こす人、暴力的な人等々。個性と言えばそうかもしれないが、これらの人の行動が周りの人や自分自身を苦しめるていることも多い。しかし、これらの人の性格が変えようもない運命的なものではなく、実は脳に問題を抱えており、治療可能なのだ。そうして、それを治療することによって、それらの人がもっと幸せな人生を送ることができるかもしれないのだ。

Amen 博士のホームページは、www.brainplace.com にある。
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by tnomura9 | 2005-06-22 07:19 | 脳の話 | Comments(0)

どこ見てるのよ

きのうボーっと昼のテレビ放送を見ていたら、ロンドンブーツの「ロンドンハーツ」という番組の再放送をやっていた。4月の放送の分だったから2ヶ月遅れだ。特別版でいつもの女の格付けだけでなく、青木さやかのグラビア撮影のレポートをやっていた。そう、幼稚園児に向かって、「先生はね、子供が嫌いなの」と笑いかけるあの31歳のお笑いタレントの青木さやかである。彼女が大胆ヌードのグラビア撮影に挑戦して出版するまでの顛末をレポートしていたのだ。

発端は彼女が「ロンドンハーツ」の番組内で、「私、グラビアは自身あります」と啖呵をきった発言だったらしい。グラビアの企画は、実際は、番組が計画したのだが、本人には全く独立の企画として知らされていた。ドッキリカメラだ。しかし、事態は意外な展開をする。

専任のトレーナーについて17日間のダイエットとエクサーサイズに挑戦した彼女は、ウエストを7cm縮め、太ももの間の隙間を作ってしまった。また、ヒップ丸見えのドレスや、貝殻や海ぶどうの水着などのあざとい衣装もなんのその、沖縄とはいえ3月の寒い中、体当たりの撮影に真っ向から挑戦する。挙句は、カメラから観察していたロンドンブーツの一人が海に入るように影から指示したのを、一言も文句を言わずすっと冷たい水の中に入っていった。

最初は顔の大きさや、少し上を向いたあごの線が気になっていたが、撮影が進むにつれて、はっとするようなきれいな表情があらわれてくる。なんか、危なっかしいんだが、しかし、いいなと思わせる輝きも感じられるショットが出来上がってくる様子が面白かった。彼女の飾らない真剣さが気持ちよかった。

最後に写真集発表の偽の記者会見があり、落ちは、集英社の編集長の「2万部刷りますが売れなかったらテレビ局で全部買い取ってください」という発言だった。

本の売り上げが気になったので、インターネットで検索したら、写真集の題名は「どこ見てるのよ」という意味のフランス語で、1500円だそうだ。5日間で2万部を売り切り、さらに、増刷されたということだ。番組を見て共感した女性からの注文が多かったようだ。
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by tnomura9 | 2005-06-19 09:15 | 話のネタ | Comments(0)

脳の健康

我々のうち自分が思うように行動していると感じることができる人が何人いるだろうか。たいていの人はやらなくてはいけない事がやれず、やってはいけない事を行ってしまうのではないだろうか。しかし、そのことが自分の脳の機能不全からくることであって、適切な治療を行えば改善できるとしたらどんなに嬉しいことだろう。

ダニエル・G・エイメン著 「脳の健康が人生成功のカギ」 はまの出版 の中で、エイメン博士は、様々な精神的、人格的な問題が脳の機能不全と関係しており、SPECTという機会で脳の機能状態を検査することによって、その責任病変を診断することができるという。そして、適切な薬物療法と心理療法によって患者の行動が改善されたとき、その変化をやはり SPECT で確認することができるというのだ。

SPECT によって検出することのできる脳の機能異常を、博士は、大きく五つにわける。すなわち、深部大脳辺縁系、大脳基底核、前頭前野皮質、前部帯状回、側頭葉である。この五つの部分の活動が強すぎたり弱すぎたりすると、さまざまな特徴的な心理的、行動的な問題が発生する。このことによって、患者がどのような種類の機能異常を起こしており、どのような薬物や治療が有効であるかを診断することができる。

たとえば、殺人や放火、配偶者への虐待、レイプ、爆破などの罪を犯した者の SPECT は、左側頭葉の異常がみられる。こういう人に適切な薬物療法を行うと暴力的な性格を変えることができる場合があるのだ。

もちろん、複雑な脳の働きの全てを SPECT で見ることはできない。しかし、エイメン博士が扱っているのは気分とか感情とか脳の活動の背景的な活動の部分なのである。この部分は比較的広い範囲の神経細胞に共通に影響が見られることが多く、また、比較的少数の神経伝達物質の影響下にあると考えられる。したがって、経口的に投与された薬物でコントロールすることが可能なのだ。

博士の考えかたが広く支持されているかどうかは分からないが、雲をつかむような心理的、行動的な障害に対し SPECT という武器を用いて、個別に細かく治療手段を選ぶことができるとしたら朗報だ。

しかし、人間の幸福が薬物でコントロールされるというのは、ハックスレーの「すばらしき新世界」を思い出させて不気味な感じがするのも事実だ。脳の解明が進んでゆくに連れ、脳をコントロールする方法も進化していくだろう。脳に対する薬物の使用は、あくまでも個人の幸福のために使用されるべきで、権力がこれを利用しないよう気をつけておかなければならないと思う。
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by tnomura9 | 2005-06-18 18:53 | 脳の話 | Comments(0)

性格

痴呆症になりやすい性格があるらしい。「脳の老化と病気」 小川紀雄著 講談社ブルーバックス によると次のような性格らしい。

性格については、痴呆患者の若い頃の性格は、わがまま、頑固、短気、感情的、非社交的、消極的などが多いとの調査結果がある。また、性格とも関連するが、中年期に趣味が少なく、余暇の利用が不活発で、積極的に社会生活に参加することに消極的な人が、後に痴呆を発症するとの報告が多い。これは、見方を変えると、中年の時期に、すでに潜行的に発病していると考えるべきであろう。


管理人は思い当たることが多いので、最後の「中年の時期に、すでに潜行的に発病していると考えるべきであろう」という文句がスリラー小説の一節のように聞こえる。

しかし、レーガン元大統領もアルツハイマー病になったけれど、すばらしい人柄の人だったとテレビで言ってたけどなあ。
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by tnomura9 | 2005-06-15 13:04 | 脳の話 | Comments(0)