あるキーワードに対し「なぜ」と「ならば」という二つの問いを投げかけるのは有効だ。
「なぜ」という問いには、原因を問う場合、歴史や由来を問う場合、意図を問う場合など多彩な意味があるが、これらは、現在の主題に対して背後から影響をあたえているということで共通している。原因も歴史も意図も、現在の主題に先行しているからだ。 これに対し「ならば」という問いは論理的推論でよくみられるが、現在の主題によってどういう変化が起きてくるかに注目している。現在の主題の事後について問うているのだ。 たとえば、Ruby on Rails を使うために、コマンドプロンプトから、rails demo と入力したとする。rails demo に対する「なぜ」こういう入力をしたのかという問いに対する答えとしては、rails は RoR のコマンドだからとか、RoR で demo というアプリケーションを作りたいからだとかいろいろな答えがあるだろう。これは、rails demo という現象に先行する基礎知識や、意図などに対する答えだ。 それでは、rails demo という主題に対する「ならば」という問いに対する答えはなんだろうか。それは demo 以下に作られる数多くのディレクトリーとデフォールトのファイルの数々ということになる。これらは、rails demo という入力によって引き起こされた事態だ。 このように、rails demo という現象に対し「なぜ」という先行する事象についての問いと、「ならば」という事後に発生する事象についての問いを組み合わせることによって、rails demo の意味を理解することができる。 現在注目している主題について、「なぜ」と「ならば」の二つの反対方向の問いを投げかけることによって、その意味の理解を深めることができる。
by tnomura9
| 2008-10-02 18:40
| 考えるということ
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