ITproの「フローチャートの力を思い出そう」という記事のなかに、フローチャートの分岐は、
「必ず2分岐にする」 と書いてあった。論理とは全ての可能性について考えることなので、分岐を2分岐にして、「ある条件を満たすもの」と「それ以外」に分けることは見落としを避けるうえでも重要なことだ。3分岐、4分岐が全ての場合を尽くしているかどうかは曖昧になることが多い。2分岐にすることによって、あるものとそれ以外の2つの場合に完全に分けることができる。 プログラムのバグも、プロジェクトの失敗も「思いもかけないところ」から発生する。フローチャートの分岐を意識的に2分岐にすることによって、思いもかけないバグがどこから来たのか見つけることが容易になる。 分岐を2分岐にすることの利点は、本を読むときにも活用することができる。参考書を読んでいると、「これこれのことが発生するのは次の4つの場合がある」という表現に出会うことが多い。管理人はこの分類法があまり好きではない。本当にその4つで全てが説明できるのか。4つの間にどんな違いがあるのかなどと考えているうちに頭が混乱して読み進めなくなるからだ。 そこで、この記事を読んでから、そういう分類が出てきたときは、先ず一つ目の項目について読んだときにその項目を満たす場合とそれ以外に分けてしまうようにした。そうして、次の項目について読むときは、最初の項目とどう違うのかを考えて、その項目が一つ目の項目と重複していないかを考える。確かに違うものだと確認できたら、一つ目の項目の「それ以外」を二つ目の項目を満たすものと、それ以外のものに分けてみる。この操作を繰り返していくと、四つの場合分けの場合でも、各項目の独自性とその分類法の網羅性が自然に分かってくる。 全てを2分岐で考えるというのは、結構使い勝手のいいツールなのだ。
by tnomura9
| 2007-03-12 23:05
| 考えるということ
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