TOC(制約理論)の事例

TOC(制約理論)の日本における事例を見つけた。日本総研がコンサルタントをした、グンゼの子会社のタッチパネル製造のエルマ株式会社の事例だ。なんと製品製造のリードタイムが5分の1になってしまった。

小説「ザ・ゴール」が現実に
グンゼ株式会社電子部品事業部様/エルマ株式会社様 TOC適用による新生産システム構築プロジェクト

TOCの面白いところは、トヨタの看板方式のように現場のノウハウの集積や、理想を掲げてそれを追及していくという経験主義ではなく、現場の観察をもとに、生産ラインのシステムとしての振る舞いをモデル化して、そのモデルを最適化するためにはどうすればいいのかというトップダウンの考え方をしているところだ。

もちろん、そのモデルが現実のラインの振る舞いの本質を表していなければこの方法は机上の空論となるが、しかし、そのモデルがしっかりしていて、汎用性のあるものであるなら、同じような手法をいろいろな種類の生産ラインに当てはめることが出来る。汎用性において看板方式をはるかに凌ぐ可能性があるのである。

抽象的なモデルの振る舞いを、はっきりと制御できれば、様々な現場への応用が容易で、迅速になる。同じようなことは、論理学の形式的体系とモデルとの関係にも言える。形式的体系の定理はどのようなモデルに対しても定理であるので、いったん形式的体系とモデルとの対応関係が確立されれば、モデルのさまざまな振る舞いを予測することが出来るのだ。統語論が確立している形式的体系では、それに意味づけをするモデルの振る舞いを完全に予測できる。

プログラム開発の場合も、Racc の例でも分かるように、統語論的な構造が十分に研究されていれば、実用的なプログラムの開発もスピーディに行われるのだ。現実に起きるいろいろな現象を統語論的構造と意味論的現実主義にわけて考えてみることは大切なことのような気がする。
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by tnomura9 | 2006-04-10 19:39 | 話のネタ | Comments(0)
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