「ほっ」と。キャンペーン

中国のバブル崩壊のタイミングと Google トレンド

7月26日付けの、eワラント証券株式会社のレポート「中国のシャドーバンキング問題とバブル崩壊のタイミング―Googleトレンドを用いた投資分析―」によると、メディアのシャドーバンキングについての報道記事の増加が、中国の不動産バブル崩壊の予測に役立つかもしれないとのことだ。

同レポートの主張では、米国のサブプライムローンの例を取り上げている。サブプライムローンの問題がメディアに取り上げられ始めた最初の頃は株価は堅調だった。しかし、その後株価の急落がおこると、メディアの報道がサブプライムローン一色となり、その後発生したリーマンショックで株価はさらに下落した。

これは、投資リスクをメディアの報道で感知した投資家が、投資を現金化してリスクを低減させようとしたためだ。株価が下がる前に現金化しないといけないので、株の売却は他の人より先に行わないといけない。様子見の時期からトレンドがはっきりと株価下落の様相を呈すると、争って株の売却が行われ、株価の危機的な下落が起きる事になる。メディアの報道が、バブル崩壊の原因の明白な一員であることをこのレポートは主張している。

中国のシャドーバンキングの報道量は Google トレンドをみると、最近激増しており、リーマンショックのときのパターンに類似している。このレポートでは、「今後半年程度以内に株価の急落が起こり、その後メディアがシャドーバンキング一色に、さらにその後大型倒産 を含む本格的なバブル崩壊、というシナリオが考えられる。」として、長期の投資の買いポジションをとらず大部分を現金で残しておいて一部の資金でリスクをとることを勧めている。

なぜ、最近景気の変動が危機的に変化しやすいのだろうかと不思議に思っていたが、結局、比較的少数の投資家の行動を反映しやすいのがその理由だったのだ。多くの個人の行動の結果が平均化されてしまえば、大きな変動は起きにくい。しかし、少数の個人の行動が直ちに株価などに反映すれば、変動の幅が大きく変化が急激になりやすいのは理解できる。

また、投資家の情報源が様々であれば行動は均一にならないだろうが、彼らが一律にメディアの報道を判断材料にしていれば、同一行動をとる可能性が高くなるだろう。

経済の安定化をはかるためには、このメディアの報道と投資家の行動の同期という不安定要因を安定化させる何らかの仕組みを考える必要があるのではないだろうか。

たとえば、株式を原則無配当にするというのはどうだろうか。投資家は株の利益ではなく、投資先の営業の実際の内容を重視するようになる。したがって、投資がより実体経済にそったものになるだろう。また、実力を持った中小企業の株の非公開も考えられる。これによって、資金力が相場の変動に影響される事がなくなる。高度な社会福祉もそうだ。相続財産が3代で消滅すれば投資家が減少し、汗水たらして実体経済で仕事をする人が増える。貧富の格差が減れば、購買力の変動が薄められ、物価の変動がなくなる。

これらのアイディアは少々行き過ぎだし、内部矛盾や副作用を発生する可能性をもっているが、投資行動に対する何らかの緩衝機構を考えることは国の安全保障の上でも重要なことだと思う。
[PR]
by tnomura9 | 2013-07-27 07:29 | 話のネタ | Comments(0)
<< 圏論の言葉 その2 圏論の言葉 >>