本を読んでいるときに、何が書かれているのか分からないときがある。概念の干渉が起きているからだ。
たとえば蛋白合成の仕組で、転写と翻訳という用語がある、転写はDNAからmRNAを作る過程で、翻訳はmRNAからポリペプチドを作る過程のことを指しているが、一般の用語を借用してあるために意味の干渉が起きて紛らわしい。 こういうときはその用語は何と関係があるが何と関係がないかということをはっきりさせるとよい。転写はDNAとRNAとは関係があるが、ポリペプチドは関係ない。逆に翻訳はDNAとは関係がなく、ポリペプチドと関係がある。このようにある用語が何と関係があり、何とは関係がないかと言うふうに用語の概念の境界線を浮き立たせると混乱が起きなくなる。 用語の概念だけでなく論理構造についてもあれかこれかをはっきりさせるという方法は有効である。 たとえば、高血圧の人がいるとする。血圧が高いので薬を飲もうと考える。しかし、薬の副作用も怖い。でも、薬を飲まないで血圧を放置するのも怖い、どっちに転んでも怖いというジレンマに陥ってしまう。 こういうときは先ず「高血圧なんだから血圧の薬を飲むのは当然だ」とあっさり決めてしまうのだ。そう決心した後で薬の副作用のことを調べると例外はあるが、ほとんど問題ないことが分かる。 混乱したなと思ったら、あれかこれかを取り敢えず決めてみると良い。
by tnomura9
| 2005-10-06 17:38
| 考えるということ
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