フェリチンと半導体

少し古い記事だが、ブックマークをひっくり返していて見つけた。読んでみたら分かりやすい文章で、とても面白かった。

タンパク質で作る半導体

赤血球には酸素を結合するためのヘモグロビンという物質が含まれているが、その材料に鉄イオンが使われる。その鉄を生体に貯蔵するためのタンパク質フェリチンを、半導体の上に金属の量子ドットを整列させるために使う研究だ。

フィリチンは12ナノメートルというウィルスの数分の1の大きさの中空の球体のタンパク質だ。そのなかの空洞に鉄を閉じ込めて貯蔵している。鉄は酸化鉄の形でフェリチンの内部に結合しているがその大きさは均一に7nmだ。これくらいの大きさになると、その原子に電子が1個はいるだけで、物性が変わってしまう。このような粒子を量子ドットという。

フェリチンを半導体の上に吸着させると、あらかじめ設計した形に大きさのそろった量子ドットを並べる事ができる。タンパク質に自己組織化の性質があるため、整列は自動的に行われる。半導体の上に整列したフェリチンを処理してタンパク質を除去し、さらに鉄の酸化物を取り除くと、整然と並んだ鉄の量子ドットを半導体の上に作る事ができる。

フェリチンを遺伝子操作の技術で作り変えると、鉄以外の金属の粒子の量子ドットも作る事ができる。

この方法を利用すると、切手一枚の大きさに1テラバイトのメモリーを構築できるらしい。

また、フェリチンは遺伝子操作で大腸菌に大量に作らせる事ができる。大量生産も可能なのだ。

原発事故だ、銀行の破綻だ、領土問題からの戦争だ、民族紛争だと憂鬱な記事が多い中で、夢を感じさせるニュースだ。
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by tnomura9 | 2013-03-25 07:28 | 話のネタ | Comments(0)
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