ZOKUDAM

家の食卓に転がっていた、自分で買って放っておいたのか、子供が買ったのか覚えていない『ZOKUDAM』森博嗣著をふと手にとったら、一気に読み終えてしまった。

夕暮れの遊園地に現れた、サングラスと黒の皮の上下のヒロイン、ヒロインとちょっと間が抜けているがナイスガイの年下のイケメン相棒との出会い、二人の前に現れた巨大な秘密基地あたりまではお約束だった。

しかし、そのあとは、分厚いロボット操作のマニュアルを二人で読み続けるシーンが延々と続くばかりで話が一向に進まない。巨大ロボットの姿もいつまでたっても現れない。変な話だが、それが妙にロボット開発のリアリティを感じさせた。

あまりに日常的で、拍子抜けするが、その日常生活の中に、分厚いマニュアルの脅威や、かわいいペットや、企業スパイや、簡単に壊れる部品や、思ってもいなかったハプニングや、拍子抜けするその原因や、生理的に受け付けない上司や、ゆれる三十路の女性心理や、原因不明というのに何百字も使う技術者の報告書や、英語を自動翻訳した使用説明書や、日本語なのに意味不明のマニュアルや、ちょっと動かすだけで発生する不具合や、白熱する担当者会議や、ガンプラや、美少女フィギュアや、ロボワンや、熟女とゴスロリ高校生の火花を散らす舌戦や、現場とは異なる経営側の思惑などなど、好物がたくさん準備されていた。

Amazon の書評では評判は今ひとつだったが、自分的には5つ星だった。万人受けする内容ではないし、映像化も難しいと思うが、勇気あるプロデューサーがアニメ化や実写化をしてくれないだろうか。サラリーマン・ネオやアキバレンジャーが受けるくらいだから、脚本化次第ではヒットするかもしれない。
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by tnomura9 | 2012-07-22 02:55 | 話のネタ | Comments(0)
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