ボーカロイド曲の楽しみのひとつは2次創作、3次創作だ。原曲をもとに様々なアレンジや、プロモーションビデオのカバーが出現する。たとえば、次の曲はハチ氏のマトリョシカという曲だ。
マトリョシカ [初音ミク・GUMI] (作者: ハチ) これにも色々なカバー曲やアレンジがある。 赤飯がマトリョシカを歌いました。 (歌: 赤飯) 穏やかな気分になるマトリョシカ歌ってみた。 『切ないマトリョシカ』 ピアノで切なく弾いてみた。 (ピアノアレンジ: こまん) 「マトリョシカ」を弾いてみた。(ピアノアレンジ: まらしぃ) ボーカロイドの曲は、このように比較的自由に2次創作を行うことができるのが特徴で、皆でお祭り感覚で集まって作品を発展させていくことができる。これも、曲や動画の著作権が曖昧なおかげだった。このように、色々な人のアイディアが盛り込まれるうちに、従来の音楽産業には見られなかった斬新で洗練された作品が数多く現れるようになったのではないだろうか。それが、今度のロサンゼルスの初音ミクのコンサートの成功に繋がっていったのだろう。 初音ミクのコンサートの成功は、単にアニメ愛好者のお祭りだったからではなく、楽曲の力と演奏の力量によるものだったのだ。コンサートとして、映像的にも音楽的にも優れたものだったのだろう。 ボーカロイドの楽曲の質が上がり、多くのファンがついてくると商業的にも意味のあるものとなってくる。その時に重要になってくるのが著作権の問題だ。この取扱に注意しないと、この革新的なボーカロイドの創作方法を殺してしまう結果になるかもしれない。従来の著作権をボーカロイド曲に当てはめようとすると、数々の名曲を生み出した自由な創作の場を破壊してしまうかもしれないのだ。 ソフトウェアの世界ではGNUライセンスのように、創作の自由を保ちながら作成者の著作権を保護するライセンス規約がある。ボーカロイドの曲の世界でも、それに似たライセンスの例を早急に明文化しておく必要があるのではないだろうか。従来の音楽産業の著作権のシステムが入ってきて、せっかく始まった新しい創作の流儀を台無しにしないうちに、初音ミク現象で始まった自由な創作活動の場を保護する必要があると思う。
by tnomura9
| 2011-07-15 00:35
| ボーカロイド
|
Comments(0)
|
カテゴリ
新型コロナウイルス 主インデックス Haskell 記事リスト 圏論記事リスト 考えるということのリスト 考えるということ ラッセルのパラドックス Haskell Prelude Ocaml ボーカロイド 圏論 jQuery デモ HTML Python ツールボックス XAMPP Ruby ubuntu WordPress 脳の話 話のネタ リンク 幸福論 キリスト教 心の話 メモ 電子カルテ Dojo JavaScript C# NetWalker ed と sed HTML Raspberry Pi C 言語 命題論理 以前の記事
最新のトラックバック
最新のコメント
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||