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福島原発がレベル7

福島原発がレベル7と発表された。

これからマスコミでは犯人探しが始まると思うが、問題は誰に責任があるのかということではないだろう。高度技術のもろさとそれに対する対策を真剣に考えなくてはいけない時が来ているのではないだろうか。

今度の地震と津波で明らかになったのは、日本の技術立国というシステムがいかにもろい基盤に立っていたのかということだ。世界最大の防潮堤があっさりと破壊されてしまったのを置いても、こんどの震災が、明らかにした技術立国の脆弱性だ。震災で電力があっという間に不足してしまうし、部品の供給がいとも簡単にストップしてしまう。要するにシステムに冗長性がないのだ。

販売競争を勝ち抜くために、生産システムの集中と効率化が極端に進んだ結果、世界中の工場の部品をたった一つの会社でまかなうというような事態が起こってくる。うまく回っているときはいいが、今度の震災のようなハザードで部品工場が停止してしまうと、全世界の工場が止まってしまう。

高度な技術は、それを実現するためのシステムが必然的に複雑化する。少し考えれば分かるように、複雑化したシステムは、指数関数的に故障の確立が上がってしまう。平時はそれでもうまくまわって言っているように見えるが、今度の震災のような想定外の外乱がおきたとき、いとも簡単にシステムが破壊されてしまうのだ。

生物は非常に複雑なシステムだが、各所に冗長性を持たせている。腎臓は一個だけでも通常の生活ができるし、末梢血管はバイパスが豊富なため一箇所が詰まっても別の経路から血流を供給できる。一方、筋肉のエネルギー変換効率は内燃機関と比較して圧倒的に高い。このように、生物のシステムでは高効率と高度の冗長性が並存しているのだ。

このようなシステムの堅牢性の研究は、個々の技術開発とは別の視点で研究されるべきものだろう。日本全体のシステムを安定に運用するための研究をするシンクタンクとその成果を実地に実現する行政とが必要とされるのではないだろうか。
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by tnomura9 | 2011-04-12 08:08 | 話のネタ | Comments(0)
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