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無題

昨日突然に友人が亡くなった。

そう付き合いがあったわけではないが、彼との対話を思い出すと、ひしひしと彼の家族に対する愛情の深さを感じることができる。

彼の家族は彼ともう話すことはできない。しかし、実際は家族のひとりひとりの記憶の中に鮮明に彼は生きているのだ。家族が思い出そうとしさえすれば、彼が、今も生きていることを感じ取ることができるだろう。

しかし、家族の誰も、しばらくは彼のことをはっきりと思い出そうとはしないだろう。思い出すのが、辛すぎる。彼は、家族の心の中にちゃんと生きているのに、家族の心は死んでいる。

彼と家族と、いったいどちらが生きているのだろう。

思い出を作らなくては。愛するものとのたわいないやり取りも心に刻むのだ。そうすれば、愛する人と永遠に生きることができる。
by tnomura9 | 2005-06-27 21:45 | 心の話 | Comments(0)
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