昨日は一日を使って、パワーポイントの講習会に出席してきた。
独学でやろうとすると参考書一冊を読み通すことはあまりないが、インストラクターの指導のおかげで7時間ほどかけて、パワーポイントのテキスト一冊分を実習することができた。知識を系統的に習得するためには、誰かに教えて貰う必要があるのを痛感した。 あらためて講習会の威力を知った結果になったが、おかげでパワーポイントの本質をつかむことができた。その本質とは、パワーポイントで作成する文書は、非常に簡単な構造のアイディアプロセッサの文書だと言うことだ。図表やグラフや動画を張り付けることができるものの、本質的には、2,3層の簡単な階層構造の箇条書きを編集しているに過ぎない。 構造が簡単なので、各スライドを統一的に記述することができるし、スライドの作成を効率的に行うことができる。記述の構造を思い切って単純化することによって、スライド作成の能率を上げることができる。反面、表現する内容をそのパターンに合わせないといけないので、あまり複雑な内容を表現することはできないのではないだろうか。 しかし、複雑な相互作用のようなものは、階層的な文章構造で表現するよりは、図解で説明する方が理解しやすいので、それでも構わないのかもしれない。 マイクロソフトの .NET にしても、このような大胆な簡素化が目立つような気がする。実務的にはそれは必要なことで、また、有用でもあるのかもしれないが、なんとなく味気ない気持ちがするのは自分だけだろうか。 知識には、職人的な独創性を要するものと、大量の定型的な情報を扱う力技を要するものと二種類あるような気がする。Apple のセンスの良さは職人気質を感じるし、マイクロソフトの大胆な単純化は実務家の腕力を感じさせられる。どちらが良いとは言えないのだろう。ケースバイケースで使い分けるもののような気がする。
by tnomura9
| 2010-03-15 01:20
| 考えるということ
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