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NetWalker の記事のまとめ

しばらく、NetWalker について記事を書いてきたが、種も尽きてきたのでここらで印象をまとめてみたい。

一言でいうと、良くも悪くも NetWalker は、Ubuntuノートパソコンのよくできたミニチュアだ。プログラミングもできる本格的なLinuxに、タッチパネルや、オプティカルポイントなどのギミックが盛り込まれていて、普通にミニノートサイズのパソコンだったとしても十分に魅力的だ。

しかし、何といっても一番の魅力は、普通にズボンのポケットに入るそのサイズだ。そのおかげでPDAではなくパソコンをいつでも持ち歩くことができる。だが、そのために、入力と表示の実用性がやや低下している。

NetWalker は完成品ではなく実験的な製品だ。Webの閲覧やメールの確認は十分実用的だ。しかし、講演や会議の記録をとったりスケジュールを管理したりという用途には向かないだろう。

その理由のひとつは、画面のサイズだ、小さい画面に普通のノートパソコンのソフトを押し込めてあるために、文字が小さく読みづらい。本当は、小さい画面用に最適化されたソフトが必要なのだろう。NetWalker の場合は、パソコン用のソフトをそのまま使うため、どうしても表示が小さくなってしまう。

もう一つの理由は、入力の効率だ。この記事は、NetWalker で親指入力で書いている。この程度のことは少し練習すればやれるようになるが、長文の入力は難しい。携帯型の情報機器はQwertyキーボードではなくもう少しキーの数が少ない方がいい。携帯電話の文字入力はいい線をいっていると思うが、入力の効率が悪い。

Palm OS の Kodama のようなキーボードは、12個のキーでローマ字入力が素早くできる。ただ、日本語仕様なので、国際性が無い。英文を音韻別にグループ化したKodamaのようなキーボードがあれば、日本語はローマ字で入力すれば良いので英文と両方使えて便利だろう。

端末ではなく、コンピュータをポケットに入れて持ち歩くことができるようになるためには、もう一段の工夫が必要だ。しかし、真の携帯型コンピュータが出現するための橋渡し的な製品として、 NetWalker は特異な製品だし、何よりいじっていて楽しい。
by tnomura9 | 2009-12-10 06:17 | NetWalker | Comments(0)
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