求人難と求職難の併存

若者の求職難がある一方で介護施設の求人難が取り沙汰されている。これも、給料で生計をまかなうべきだという理念に原因がある。企業は人件費を削減するために求職を減らすし、介護施設では重労働のために求職者がいない。

これも、賃金水準を下げることで改善することができる。賃金水準が低く経営を圧迫しなければ企業は職員の採用をためらわないだろうし、一方、賃金水準が低ければ介護施設はより多くの職員を雇うことができるので、職員一人当たりの負担が軽減される。

賃金によって生活費をまかなわなければならないため、賃金の水準は上がりやすくなる。それによる雇用者と被雇用者の負担は同時に大きいものになり求職難の一方で求人難があるという不思議な現象が発生するのだ。

ベーシックインカムによって生活が保証されていれば、それに伴って賃金の水準を下げることができるため、求職難と求人難の両方が解消されることになる。

ロボットの進化を見ていると、近い将来労働の需要は激減する可能性が高い。人々の生活を支えるだけの労働需要が発生しなくなる可能性がある。この場合今のような賃金で生活を支えるシステムだと失業者が莫大な数になる可能性があり、その場合の社会システムの安定性に非常に重大な影響を与える可能性がある。

社会システムが不安定になったり独裁制が持続するのは、その背景に貧困があるからだ。

将来の日本の産業構造を考えたときに、ベーシックインカムの制度は決して理想主義的な絵に描いた餅のような位置づけに止まらない。
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by tnomura9 | 2009-09-18 08:24 | 話のネタ | Comments(0)
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