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記憶するのを楽しむ

管理人は記憶力が弱い。したがって、記憶を要するような知識は極力避けて通るようにしていた。そうして、参考書やウェブを見ればすぐに引き出せるようなものを記憶する必要は全くないなどとうそぶいていた。

受験時代はそういうわけにもいかなかったので、記憶法の本を読んだりしたが、鉛筆、バナナ、サッカーボールを記憶するのに、額に鉛筆が突き刺さり、鼻の穴にバナナが突っ込まれ、サッカーボールを喉に詰めているところをイメージするような記憶法をつかっていたら体がもたないと思ったのであっさりやめてしまった。

ところが、最近ワインの入門書を読んでいて、何回読んでもどうしてもブドウの種類の名前を覚えることができなかった。そこで、試しにシャルドネをシャルル一世が部下の肩を叩いて「どーね」と言っているというようにイメージ化し、シュナン・ブランを朱色のナンバープレートがぶらぶらとぶら下がっているとイメージ化してみたら忘れなくなった。

そんなやり方でブドウの種類の名前を覚えたら、ボルドーワインのブドウはカルベネ・ソービニヨンで渋みが強いが長期熟成のよい酒になるだとか、ブルゴーニュワインはピノ・ノワールだとかが覚えられるようになって、急にワインに親近感が湧いてきた。

先日も会合で赤ワインをのんだが、ブドウの種類がシラーとグルナッシュの配合だったので、フランスのローヌ地方のワインで、スパイシーな香りがしたのだろうなどと、ブドウの種類を核として結晶を作るように記憶が成長していくのが感じられる。

なかなか覚えられないものを記憶しようとするのは面倒だが、壁をひとつ突破してみると世界が開けるものだなと面白かった。
by tnomura9 | 2009-07-30 18:02 | 考えるということ | Comments(0)
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